争いは

つづく

リリス

自分の裸の身体を見るのが無理になってきた

洗面所で服を脱ぐとき、風呂場に移動したとき、チラリちらりと自分の裸が見えるのが、いや、見ようとしてしまうのだが、目に入ると軽く鬱になる

それは、おれが激烈に醜い肉体を持っているからとかそういうのではない、胸や性器といった、否応なく女性性を感じさせられてしまう部分を自分が持つことに、ほとほと嫌気が差してしまったのだ

ミソジニーの気があるらしいが、そうは言ってもそこらへんにいる女の人に対してわけもなくキショッッと思ったり、心の中で蔑んだりすることはなく、優しくていい匂いで、な人がいると普通に大好きという感情を抱いてしまうままであり とにかく自分自身の女性性を否定したくてたまらないようだ(たまらないかどうかは、本当はわからない

化粧やかわいい服装(おれが思う)を愛しており、異性愛者であるという点は一貫して変わらないものの、女の身体を持つ、女っぽい性格を持つという点に納得したくないときがある 

女性の体に生まれた男性であり同性愛者(ゲイ)、化粧やかわいいファッションは普段から身につけたい というのは倒錯しすぎだろうかと思うけれど、タイの性別にだったら当てはめられるものなのかな


 

小学校2,3年のころ、ふと自分の胸が少し垂れた感じになっているのに気がつき「お相撲さんや」と困惑しちゃった記憶ある

 

もしおれがおれの望む最高のボディを有していたならば、どうなっていたことか

 

妹と母は背が高くスタイルが良い、胸もでかい、その面でのコンプレックスもあるのかもしれない

 

たまにおれは家族(主に先に挙げた2人)からチビ扱いをされ、いじりを受けることがある 今日、別にその仕返しをしたかったわけではないけど唐突に母に向かって「でかく生まれて嬉しいか、でかく生まれて嬉しいか」と尋ねてみた すると母は「なんでそんなこというん!?」と予想に反して弱発狂的なリアクションをしだし、おれが父親に怒られる羽目になった

この世の不条理を感じまくり、闇夜に隠れ虎になり山をかけたのだった