争いは

つづく

すすむキモチ

不必要なとがりは取り除いていけ

 

一昨日4コマ漫画を描いた 漫画は長年読んできているけど、描くことはあまりない 最後に描いたのが3〜5年くらい前で、その前はおそらく小学生の頃 そんなものなのだが、最近はひさびさに絵を描いてみたりして勢いがついていたのか、妹とした会話の内容を、どうにかして小さなコマの中におさめてみたくなった

久々の4コマ漫画は、我ながらうまいこと描けた 絵は下手だけど、個人的には超おもしろい仕上がりである 妹に見せる上で、自分で「鬼才現る!」とか言っちゃったもんな しかし、これで本当に思い上がるおれではないし、そもそも継続できるおれではない もうしばらく描くことはないのだと思う 次はまた数年後か、もしかしたら死ぬまで描かないかもしれない 描けそう!描きたい!と思ったら描くくらいだろう

継続できる人、努力できる人、自分を信じられる人、信じるしかないと思える人 おれはその誰でもないと感じる 漫画家になりたいって夢を持っていた時期、おれにもあったんだけどな

 

うまく描くことができたので、ちょうどそのときLINEでやりとりをしていた友達にも漫画を見せた 話の流れをぶったぎってその写真を送ると、友達は「あかんおもろすぎる」「愛やん」などと言ってくれた 「愛やん」はよくわからんかったけど、独自にそういうことを感じ取ってくれたのが嬉しかった

昨日はその友達に会った 一緒に古着を見に行く約束をしていたのだった 当日まで具体的な行き先は決めないまま 土地勘のある友達に大まかな道案内をまかせて、古着屋さんがあったりする都会の街中をなんとなく徘徊する 言い出しっぺのくせに、おれはもうその頃には古着のことはちょっとどうでもよくなっていた 友に会えたことでそこそこ満足していたし、別にお金に余裕があるわけでもないし いや、それよりも、昨日の漫画のこと、その感想が気になって仕方がなかったのだ

しばらく歩いて、ついに「昨日見せた漫画ほんまに面白かった?」と問うてしまった 野暮なことだとは自分でもわかっていた こんな内容のメンヘラ仕草をとる時がくるとは夢にも思わんかった でも、とにかく聞いてみたかった すると友達は、「正直他の人が描いてたら、ふーんって感じやろうけど、○○(おれ)があれを描いてるっていうのが面白かった」と言った 複雑な気持ちになった 「そうなん。実はあれな〜」と、気にしてないふりをして、漫画の原案?となった妹とのやりとりについて説明しながら、(おれという存在・前提があるからこそあの漫画に面白さを見出すことができるのであって、漫画自体にはさほど価値はないのか)ということを、ついつい頭の中で考えてしまった

 

評価に際して、評価の直接的な対象ではない別の何か情報をもって判断を下すのってどうなんだって思っている 条件の違いみたいなものは場合によって考慮に入れるべきかもしれないけど、特に、人物像とか自らがもつその人への印象とかを加味させるのは、贔屓目みたいなものを感じてフェアじゃないなと思う 競いの場や講評の場とかならなおさら

要は、おれは贔屓目で見られた上で自分の出力したものを評価されてもあまりうれしいとは思えないのだ そういう難儀な性質でいて、変なプライドだけ持っている 本当に、なんなんだコイツ

でも、よくよく考えてみれば、おれは別に誰とも競っているわけでないし、そもそもの話、友達がおれに言ってくれたのは感想であって、評価ではない そうだ、あの言葉はあくまで個人の感想だった その他の意図のない、純なる所感である(もしかするとこちらを喜ばせようとする気持ちはあったかもしれないが) であれば、それをどう思うのか、こちらが制限をかけようとするのは間違いではないのか、それはもはや感想ではなくなるし。感想は、一般化すべきでないが、偏ってしまうのは別に許されているはずだ おれだって、あの漫画を描いたのがおれでなければ「鬼才現る!」なんて思わないかもしれないしな きっと、思っていないだろうよ

 

おれのことを認識したうえで、出力の結果を個人的に楽しんでもらえたり、好んでもらえているのなら、そんなんもう超超超万々歳じゃない その人の内側におれに関する解釈が形成されていて、それは事実として決して正しいだけではなく、印象として良くも悪くもあるかもしれないけど、そういうの全部ひっくるめて、結果、おれを嫌いな人はおれを嫌いだし、おれを好きな人はおれのことを好きでいたりする その人自身の感性とおれという存在の相互作用が、おれが出力したものへの感想を生む それは果たして盲目なのか? 背後の思いを蔑ろにすなよ

もう、変にとがったり、シビアにならなくていいじゃんね もっと素直になれたら、おれは多分うれしいことがいっぱいあるよ 知らんけど!

 

こんなことを考えてたら、なんか急激に友達のことが大好きになってきた もともと好きだけど

急激に、誠実でありたくなってきた!!!!!

傲慢を捨て去り、好きな人たちにはできる限り誠実に向き合っていきたい

 

※ブログタイトルは、オシャレ魔女ラブandベリーのストリートコートでの一曲「すすむキモチ」から拝借しました 素朴でおもしろ可愛く、子供なりに切ない気持ちになれるかと思いますので、ぜひ聴いてみてください